青草の繁

2018年は正月明けから猛勉強の日々だった。

母方の祖父は何十年も前に豊中市にある大学を卒業しており、祖父の影響もあって僕も豊中市にある大学を受験、進学した。祖父は起業し、今は長男(僕から見た伯父)が継いでいる。その伯父の息子と昔から反りが合わない。どう贔屓目に見ても頭が良いとは言えぬ代物で、都内の某有名私立大学へ進学できたのもどういうカラクリなのか不思議でならない。親の金に守られて生きている事に一切気づいておらず、全て自分の実力でここまでやってきたと思っている馬鹿息子が、2018年新年を祝う親族の集いで何を思ったのか「行政書士になる」と宣言した。どうも御学友の一人が将来独立するために行政書士を目指すらしく、馬鹿息子もそれに感化した模様。

いろいろ突っ込みどころ満載なのだが、その時思ったのは『在学中に行政書士試験を受験、合格したらどうだろか?』だった。すぐさま行政書士試験について調べ、テキストや問題集を買い、それから毎日朝から晩まで勉強した。如何なる試験も勉強すれば必ず合格するものだ。馬鹿息子は親の金でスクールに通ったが、僕は独学で勉強した。試験までは合唱サークルの参加は控え、塾講師の仕事もかなり減らしたがゼロにはしなかった。サークルや塾講師の仕事が息抜きになったからだ。

高い金を払ってスクールへ通った馬鹿息子は不合格だったが、独学の僕は合格した。両親と祖父にだけは合格したことを報告した。受験してよかったことは、塾で「僕も行政書士試験に向けて勉強しているから一緒に頑張ろう」と生徒に言えたこと、僕が生徒より一足先に結果を出し生徒にプラスの効果となり、僕の教えた子は希望の進路に進むことができた。